男性が家族愛や絆を求めているのに対して、女性は自立して生きたいという願望を持っている。このため、詐欺のテクニックも、男性に対しては何回も付き合い絆を深めてから騙そうとする一方、女性に対しては自立を助けるような手口で騙そうとする傾向がある。
また、最近は金銭教育の必要性も高まっており、この背景には世の中が便利で豊かになったことと合わせて、給与振込みなどによりお金の流れが子どもの目に触れなくなってきていることがある。給料は、お父さんが一生懸命働いてもらったものであるということを子どもは知らない。
子どもに対する一番の金銭教育は、親の姿を見せることである。例えば、買い物に連れて行き、中身や金額を検討しながら、こだわって買う姿を見せることが大切である。親がきちんと見本を見せれば子どもは変る。
これからの子育ては金銭的にも大変であるかも知れないが、親が何でもしてあげることが必ずしも子どもにいい結果として出ている訳でもなく、親のお金に頼らず、自分の力で学校に行けるような子どもに育てることもひとつの方法である。
この他にも、豊かに生きるための手段として、保険・年金などの質問をよく受ける。日本人は一度立てた計画を変更できない人が多いが、このような変化の激しい時代には、生活設計は状況に応じて変えることが必要であり、また、ひとつの方法で固めようという考え方ではなく、これもありあれもありといった複数の選択肢を用意する考え方も重要である。いずれにしても、これからはお金というものがより大事になり、ひとりひとりが真剣に考えないといけない時代になってきていると思う。
最後に、日本人は「みんながやっているとおりにやる」ことを重要視する国民性である。だからこそ騙されたり危ないケースも出てくることと思う。今後ますますややこしい世の中になるかもしれないが、そういうところに上手く対応しながら、知恵をもって生きて頂きたい。
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